英検1級英作文はお題により難易度が大きく変わる分野であると言えます.
一般的に難しいとされる英作文の問題の特徴として以下が挙げられます.
- 日常生活であまり考えないようなタイプの問題
- 抽象度が高い問題(言い換えると具体的ではない問題)
- 問題に難し目の単語が使われている
例えば以下が難しかったと言われている過去に出題された問題です.
- Has a university degree in the humanities lost its relevance in today’s world ? (2018年度第2回)
- Agree or disagree: World peace is an achievable goal (2016年度第1回)
どちらの問題も上記の難しい問題の特徴を2つまたは3つ満たすと思います.
ただしここで注目したいポイントは、問題が難しいということは受験した人の出来も全体的に悪くなるため、そこそこの解答を書くことができた場合にはCSEスコアは難しい問題の方が高く出るということがあります.
例えば、2020年度第3回では Agree or disagree: Globalization is a positive force in today’s world という問題が出題され、2021年度第1回では Are economic sanctions a useful foreign-policy tool? という問題が出題されました.
前者は難しい単語も使われておらず、比較的根拠も挙げやすいと思いますが、後者はecnomic sanctionsの意味が分からなかったと試験後にSNSで投稿している人が散見され、また根拠を3つ挙げるのもなかなか難しいかと思います.
しかしながら両者のCSEスコアを比較してみると以下の通りとなります.
青字の差分という列は二つの回の同じ素点に対するCSEスコアの差を示していますが、2021年第1回の方が2020年第3回と比べるとだいたい35点ぐらいCSEスコアが高く出ていることがわかると思います.
これは出題された問題の難易度が高かったためCSEスコアで調整をしているということであり、リーディングやリスニングではここまで大きな調整が入ることはありません.
この結果から言えることは二つで、
- 英作文の問題が難しくてあまり質の高い解答が書けなかったと思っても、CSEスコアの調整が入りそこまで結果は悪くならないかもしれない. だから本番では最後まで心が折れないように頑張って完成させましょうということ.
- そして英作文の問題が難しい回で、しっかりとした解答が書ければかなりの貯金を作ることができるということです.
月並みですが、本番ではどんな問題が出題されても諦めずにベストを尽くしましょう.