アクティブラーニングと英語学習

今回は学習の定着の話でよく話題にあがる、アクティブラーニングについて解説させていただきます.

加えて英語学習でどのようにアクティブラーニングを取り入れればよいかについて考察していきます.

アクティブラーニングについてご説明する前にラーニングピラミッドについて説明させていただいます.

アメリカ国立訓練研究所の研究によると、学習方法と平均学習定着率の関係は下図の「ラーニングピラミッド」で表すことができるそうです.

ラーニングピラミッドは、ピラミッドの上から下に行くにつれて、学習の定着率が高くなることがわかります.

実際に各段階の内容について詳しく見てみましょう.

講義を受ける(5%)

学校の授業や研修などで先生や講師の話を聞くことがこのカテゴリーに該当します.

ただ席に座って先生の話を聞くだけだと、よほど興味のある内容でない限り授業内容のほとんどを忘れてしまいます.

講義形式で内容を効率よく覚えるには、話を聞くだけでなく、意欲的にノートをとることや予習・復習などが有効になります.

読書する(10%)

講義と比べると自分で読む書籍を選ぶ、また読む際も自分のペースや理解で読み進めていくので自発的な要素が上がります.

読書をしながら気づいたことをメモするなどすると更に理解度が上がります.

視聴覚〔ビデオ・音声による学習〕(20%)

今はやりの動画の視聴やラジオなどの音声を聞くことによる視聴覚を活用した学習です.

動画・音声などは文字情報よりも大きなインパクトを脳に与えます.

実演を見る(30%)

いわゆるデモンストレーションであり、学習の場では「先生が行う実験を見る」「工場見学に行く」などの行為が該当します.

実演内容によっては聴覚・嗅覚・触覚にも直接訴えかけられるので、解説文や動画よりもさらにインパクトが大きく記憶に残りやすくなります.

また、わからないことがあればその場で質問して説明してもらえるメリットもあります.

他者と議論する(50%)

義務教育でも普通になっていますがディスカッションをするということは理解を深めるために有効な手段です.

ディスカッションで意見を交換するには、自分の頭の中で筋道立てて考えを整理することと自分の口で意見を伝えることが必要です.

そのため、ただ見るだけ・聞くだけよりもより深い理解が必要になります.

加えて、ディスカッションにおいて他者の発言から新たな知識を得ることもできます.

実践による経験・練習(75%)

体育・美術・家庭科などの実技科目では、実際に自分の手や体を動かして感覚をつかむことが有効です.

また、現場に出向いて自分で調査・研究を行うフィールドワークもこの段階に含まれます.

他人に教える(90%)

この段階が学習定着率が最高で、授業をして人に教える、研究の論文を発表するなどが該当します.

物事を他人に教えるためには、自分でしっかりと内容を理解していなければなりません.

加えて、内容について質問された際にも答える必要があり多角的な視点でその内容を理解しておく必要があります.

いろいろな方法で何度も実践経験を積み、時には失敗も経験することで、より細部まで教えることができるようになります.

 

ラーニングピラミッドの説明が長くなってしまいましたが、アクティブラーニングとは『アクティブ=自発的』というぐらいなので、上述のピラミッドの他者と議論するというカテゴリーよりも下の部分が、アクティブラーニングに該当します.

代表的な英語学習法のラーニングピラミッド上の分類

では今、代表的な英語学習法について上述のピラミッドのどこに該当するか、見ていきます.

単語帳を眺める

まずは英単語学習の定番とされる英単語帳です.

単純に単語帳を眺めるだけだと、読書をする(10%)、音源も取り入れて取り組めば、視聴覚(20%)に分類されます.

テキストを音読する

テキストを音読することはどうでしょうか.

実際に自分の口を動かして音読するので、実践による経験・練習(75%)に分類される気もしますが、ここまで効果があるようには思えません.

おそらくこのレベルに分類されるのは実際に外国人の友達と英語で会話する際に使うといったことで、音読は視聴覚(20%)ぐらいのレベルでしょうか.

オンライン英会話

オンライン英会話の授業内で何をするかにも依存しますが、だいたいは他者と議論する(50%)に該当するのではないでしょうか.

オンラインだと直接会って話すわけではないので、繰り返し受講していくうちに、マンネリ化して印象にも残りづらくなりそうなので、学習の定着度を落とさないようにするために何か工夫が必要ですね.

上述の通り、よくある代表的な英語の学習方法ではそこまで学習定着度が高いものではないことが分かります.

それではどういう学習をすると学習定着度が上げられるでしょうか?

どうすれば学習定着度を上がられるか?

どうすれば英語学習の学習定着度が上げられるか?すなわち、アクティブラーニングを取り入れることができるかについて、私が考えているアイデアをお伝えします.

発信をする

一つ目は発信するということです. 最近はSNSやブログなど無料でたくさんの人に発信ができるプラットフォームが提供されているのでこれらを利用して、自分が学んだことを整理して発信してみると良いでしょう.

またオンライン英会話を受講している方は授業の内容は自分で決めることができると思うので、自分が学んだことを紹介するような授業形式にしてもらうようにリクエストすれば、同じく発信の場にすることができるでしょう.

インスタを見る

以前にも紹介しましたが私は日常生活にある英単語をアップしています.

これを見るというのは一見すると視聴覚(20%)ぐらいかと思いますが、実際にその場にいて英単語を見つけた疑似体験をすることができるので投稿をしっかり見ている人は実践による経験・練習(75%)ぐらいまで定着度を上げることができます.

もちろん私のインスタを見るよりもご自身でも身の回りに使われている英単語を探してみる、もっと言えば留学などで海外に出て実際にたくさんの経験をすることがより高い定着度となると思いますが、ハードルは上がりますね.

まとめ

さて、今回はラーニングピラミッドやアクティブラーニングについてご紹介させていただくとともに、英語学習でどのような学習が定着度が高いかについて私の考察をお伝えさせていただきました.

日常の学習で定着度のようなことを考える機会はなかなかないと思うので、ぜひこのブログをきっかけに一度、学習の取り組み方を見直してみてはどうでしょうか?

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