英検S-CBTとは
英検S-CBTとは、年に3回される従来型の英検とは異なり、テストセンターで受験することができる英検です. CBTはComputer Based Testの略です.
英検1級はS-CBTでの受験はできず従来型のみですが、受験生が多い準1級、2級、準2級、3級は従来型の英検に加えて、S-CBTに対応しています.
S-CBTのメリットとしては以下が考えられます.
- 従来型と異なり受験日が固定ではないので都合の良い日時で受験ができる
- 一定期間で複数回受験することができる (詳細は英検のホームページを参照ください)
- スピーキングは面接官との直接のやりとりではなくパソコンに向かって話すことができる
- 従来型よりも受験料が安い
- スピーキングを含めて全ての技能を1回の受験で測ることができる
- 従来型よりも結果が早くわかる
またS-CBTのデメリットは以下が考えられます.
- 簡単な操作ではあるものの問題や入力は基本的にパソコン操作である
- 問題を持って帰れない(S-CBTでは問題冊子がそもそもない)
- スピーキングの際に他の人も同じ部屋で受験しているため、少なからず他の人の解答が聞こえて気が散る可能性がある
ご自身の状況に合わせて従来型かS-CBTか選択されると良いでしょう.
会場について
・それぞれの会場により異なると思いますが、先日私のクライアントの方が受験した会場は上記のような感じだったそうです.
・試験会場に入り、受付で受験票を掲示し本人確認をおこなったあと、席の番号が書かれた紙を渡されます. 筆記用具以外の荷物、貴重品、スマホは電源をオフし、試験会場内に設置されているロッカーに全て入れます. 会場によってはロッカーがない会場もあるようで、その場合はテストセンターに持ち込んで受験となるようです.
・受付でもらった席番号が書かれた紙をテストセンター入り口にいるスタッフの人に見せることで、テストセンター内に入ることができ、ご自身の番号の席に着きます. 各席の間はコールセンターのような感じで、仕切りが付いているそうです. また試験が始まる前であれば、席番号の紙を入り口のスタッフの人に見せることでトイレなどへの離席は可能とのことでした.
・テストセンターのPCはノートパソコンだったそうです. これは会場により違いがあるかもしれません.
・同じ会場で全員が同じ級を受験する訳ではないようです. (例えば同じ会場で2級を受験する人もいれば準1級を受験する人もいる)
テストの流れ
スピーキング
テストはまずはスピーキングからです.
最初にフリートークがあります. 先日受験されたクライアントの方は「なぜ英語を勉強しているか?」という質問だったとのこと. 基本的にこのフリートークは評価の対象外なので気楽に回答しましょう.
その他、以下の質問が面接ではよく聞かれるので回答を準備しておくと良いでしょう.
- How did you come here ?
- What do you usually do on weekends ?
- Could you tell me a little bit about yourself ?
この後いよいよ試験が開始です.
受験された方によると、残りの回答時間が画面に表示される点が気になったとのことです.
準1級では、ナレーションの準備時間は1分間、ナレーションは2分間という点は従来型と同じですが、質疑応答の各質問に対する解答はS-CBTではそれぞれ40秒の制限時間が設けられている点が注意が必要です.
スピーキングのテストが終わると、スピーキング受験のみの方(1次試験相当を既にパスされている方)が退席するため、一旦退出の時間が設けられ、退出が終わった後に、リスニングのメモを取るために紙が配られるとのことです.
リスニング
リスニングは従来型のようにリスニング問題全体を俯瞰で見るのは難しいため、先読みは実質的にはできないため、先読みに頼らずに問題を解く練習を必ずしておきましょう.
筆記(リーディング&英作文)
リーディングは問題文と設問を一画面で表示させることができ(左側に問題文、右側に設問)、従来型の問題冊子と特に変わりはなかったとのことです.
またパソコン上でも読解問題に線を引くこともできたとのことです.
英作文はキーボード入力と従来型と同じように解答用紙に記入する方式が申し込み時に選択することができます.
学生さんはキーボード入力よりも記入する方式を選ばれる方が多いようですが、キーボード入力に慣れている方は、入力も早くなるし、また間違った際に消すのも簡単なのでキーボード入力がおすすめです.
キーボード入力であれば画面上に語数も画面上に表示されるため、確認しやすいでしょう.
退出
早く終わった場合には試験時間の最後まで待たずに途中退出できるようです.
従来型では途中退出は認められていないのでこの点もS-CBT特有のルールですね.
またリスニング開始時に配られたメモ用紙は持って帰れないため、退出のタイミングで回収されます.